用語集

目次

あ行

アクティブ運用

日経平均株価などの市場平均(ベンチマーク)を上回る収益を目指して、専門家が独自に銘柄を選定・売買する運用手法です。市場平均以上の高いリターンが期待できる反面、運用にかかる手数料(信託報酬)がやや高めに設定されていることが多く、市場平均を下回るリスクも伴います。

アセットアロケーション(資産配分)

年金資産を「国内外の株式」「債券」「現金」「不動産」など、どの資産にどれくらい配分するかを決めることです。
運用成果とリスク(価格変動)の大きさは、この配分で大きく変わるため、運用の土台となる考え方です。状況に応じて見直し(リバランス)を行うこともあります。

一時金

年金(分割払い)として受け取る代わりに、退職時などにまとまった金額で一度に受け取る給付のことです。住宅ローンの返済や起業資金などに充てることができ、税制上も「退職所得」として大きな控除が受けられるため、税負担が軽くなるメリットがあります。

移換(移管)

転職や退職をした際に、それまで積み立てた年金資産(持ち分)を現金化せずに、転職先の企業年金やiDeCo(個人型確定拠出年金)へ持ち運ぶ手続きのことです。これにより、将来受け取る年金の原資を途切れさせずに運用し続けることが可能になります。

移換期限

年金資産を他の制度へ移す手続きができる期限のことです。特に確定拠出年金(DC)では、退職後6ヶ月以内に手続きをしないと資産が自動的に国民年金基金連合会へ移され、手数料だけが引かれる状態になってしまうため、期限内の手続きが重要です。

委任状

基金の最高意思決定機関である代議員会などに出席できない場合に、自分の議決権を議長や他の出席者に託すための書類です。会議の成立やスムーズな意思決定を行うために欠かせないものです。

運営管理機関(DC)

確定拠出年金(DC)において、実務的な運営を担う金融機関等のことです。運用商品の選定・提示を行う機関と、加入者の口座残高や記録の管理を行う機関があり、制度運営の要となります。

運用(投資)

将来の年金給付を確実に行うために、お預かりした掛金を株式や債券などに投じて、長期的な視点で増やしていく活動です。数十年先を見据え、リスク管理を行いながら安定的な収益確保を目指します。

運用委員会

資産運用の基本方針の策定や運用会社の選定・評価を行うために設置される専門組織です。加入者の大切な資産が適切に管理されているか、専門的な見地からチェックする役割を担っています。

運用受託機関

基金との契約に基づき、実際の資産管理や投資を行う信託銀行や生命保険会社のことです。基金の指示に従って売買を行ったり、株主としての議決権を行使したりするなど、運用の実務を担います。

運用方針(IPS)

目標とする収益率や許容できるリスクの範囲など、資産運用の基本的なルールを定めた文書です。この方針に基づき、透明性が高く一貫性のある運用が行われます。

オルタナティブ

株式や債券といった伝統的な資産以外の投資対象(不動産、インフラ、未公開株など)のことです。株式や債券とは異なる値動きをする傾向があるため、これらを組み合わせることで分散効果を高め、全体のリスクを安定させる効果が期待できます。

か行

掛金

将来の年金給付のために、会社(または加入者)が毎月積み立てるお金のことです。企業年金の掛金は全額が損金または非課税扱いとなるため、税制上の優遇を受けながら効率的に老後資金を準備できます。

加入資格

その企業年金制度に入るための条件(正社員であること、一定の年齢未満であることなど)です。この要件を満たすことで、自動的に、あるいは手続きを経て制度の対象となります。

加入者

現在、企業年金制度に加入しており、掛金が積み立てられている従業員のことです。将来、年金や一時金を受け取る権利の基礎となる期間を積み上げている最中の方々を指します。

加入者期間

制度に加入してから資格を喪失するまでの期間のことです。この期間の長さによって「年金で受け取れるか、一時金になるか」が決まったり、給付額が増減したりするため、給付決定の重要な基準となります。

加入日

企業年金制度に入った日のことです。通常は入社日や正社員登用日が該当し、この日から加入者期間のカウントが始まります。

確定給付企業年金(DB)

将来受け取る給付額が「給与や勤続年数」に基づいてあらかじめ約束されている制度です。運用の結果が悪くても会社が不足分を補填するため、加入者は受取額の予測が立てやすく、老後の計画がしやすいという特徴があります。

元本確保型商品

確定拠出年金(DC)の商品の中で、定期預金や保険商品のように、原則として元本が割れることがない商品です。安全性は高いですが、金利が低い場合は資産が増えにくいという特徴があります。

企業年金

公的年金(厚生年金・国民年金)に上乗せして、会社が従業員のために実施する年金制度の総称です。従業員の福利厚生として、より豊かな老後生活を支えることを目的としています。

企業年金基金

国の認可を受けて設立された特別法人で、会社とは別の財布(分別管理)で年金資産を管理・運用します。万が一会社が経営破綻しても、積み立てられた年金資産は守られる仕組みになっています。

企業型確定拠出年金(企業型DC)

会社が掛金を出し、加入者自身が運用商品を選んで資産を育てる制度です。運用の成果によって将来受け取る額が増減するため、加入者自身の判断が重要になりますが、うまくいけば年金額を大きく増やせる可能性があります。

給付

年金や一時金として、加入者や受給者に支払われるお金の総称です。老後の生活費となる「老齢給付」のほか、万が一の際の「遺族給付」や「障害給付」などが含まれます。

給付現価(負債)

将来支払うと約束されている年金や一時金の総額を、現在の価値に換算した金額です。基金にとっては「将来必ず支払わなければならない借金」のような意味を持ち、これに見合う資産を持っているかどうかが財政の健全性を示す指標となります。

給付停止

一定の条件に該当した場合に、年金の支払いを一時的に止めることです。例えば、年金を受け取りながら再就職して一定以上の収入がある場合や、現況届の提出が遅れた場合などがこれにあたります。

給付率

給与やポイントに対して、どれくらいの割合で年金が積み上がるかを示す率のことです。勤続年数や貢献度を年金額に反映させるための計算上の係数として用いられます。

繰下げ受給

本来の受給開始年齢よりも遅らせて年金を受け取り始めることです。受け取りを我慢した期間分、年金額が増額される仕組みになっていることが多く、長生きに備えて受取額を増やしたい場合に有効です。

繰上げ受給

本来の受給開始年齢よりも早く年金を受け取り始めることです。早期に資金が必要な場合に役立ちますが、早めた期間分だけ年金額が生涯にわたって減額される点に注意が必要です。

公的年金等控除

年金(老齢給付)を受け取る際に、税金の計算上で適用される控除(差し引ける金額)のことです。給与所得控除よりも優遇されており、年金生活者の税負担を軽くするための仕組みです。

現況届

年金受給者がご健在であることを確認するため、年に一度提出する書類です。年金の不正受給を防ぐための大切な手続きであり、提出がないと年金の支払いが一時停止される場合があります。

源泉徴収

年金や一時金を支払う際に、あらかじめ所得税などを差し引いて国に納める仕組みです。公的年金等控除が適用されますが、受け取り後の確定申告が必要になるケースもあります。

公告

決算の内容や規約の変更など、基金運営に関する重要事項を加入者や受給者に広く知らせることです。透明性の高い運営を行うため、ホームページや掲示板などを通じて行われます。

さ行

裁定

加入者からの請求を受けて、基金が受給資格の有無を確認し、給付額を正式に決定する行政手続きのことです。この手続きが完了して初めて、年金を受け取る権利が確定します。

裁定請求

「年金(または一時金)を受け取りたい」という意思表示として、加入者が基金に書類を提出することです。年金は自動的に支払われるものではなく、本人の請求に基づいて支払われるため、退職時などの手続きが必須となります。

再交付

年金証書などを紛失・汚損した際に、申請に基づいて再度発行してもらうことです。

債券

国や企業が資金を借りるために発行する借用証書のようなものです。一般的に、世の中の金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券価格は上がるという「逆の動き」をする性質(金利リスク)を持っています。

支給日

年金が指定の口座に振り込まれる日のことです。偶数月の1日など基金によって決まっており、生活費の計画を立てる上での基準日となります。

支給再開

現況届の未提出などで一時的に止まっていた年金の支払いを、手続き完了後に再び始めることです。

事務費

システム維持費や人件費、通信費など、年金基金の運営そのものにかかる費用のことです。

事務費掛金

基金の運営コスト(事務費)を賄うために、会社が別途負担している掛金のことです。将来の給付原資とは別に管理されています。

事務委託

正確で迅速な処理を行うため、年金給付の計算や記録管理などの事務作業を、信託銀行などの外部専門機関に任せることです。

終身年金

ご存命である限り、一生涯受け取ることができる年金です。長生きをしても収入が途絶えることがないため、老後の生活を支える最も強力な基盤となります。

受給者

現在、年金を受け取っている方のことです。

受給権

規約に定められた要件を満たし、年金や一時金を受け取る法的な権利のことです。この権利は法律で強く守られています。

受給権証書

年金を受け取る権利があることを証明する重要書類です。裁定手続き完了後に発行され、支給額や期間が記載されています。各種手続きや再就職の際に提示を求められることがあります。

受給開始年齢

年金を受け取り始めることができる年齢のことです。60歳や65歳が一般的ですが、制度によっては本人の希望で時期を選択できる場合もあります。

所定利率

年金資産が将来どれくらい増えるかを見込んで設定された利率のことです。この利率が高いと現在の掛金負担は軽くなりますが、実際の運用成績が下回った場合に積立不足が生じるリスクもあります。

信用リスク

投資先の国や企業が財政難に陥り、利払いや元本の返済ができなくなる(デフォルト)危険性のことです。格付け機関の評価などを参考に、リスク管理が行われます。

スイッチング

確定拠出年金(DC)において、保有している運用商品を売却し、別の商品に買い換える手続きのことです。利益を確定させたり、資産配分のバランスを整えたりするために行います。

スライド(改定)

物価や賃金の変動、あるいは運用の実績に合わせて年金額を調整する仕組みです。インフレなどによってお金の価値が変わっても、年金の実質的な価値を維持するために導入されています。

責任準備金

将来の年金支払いを確実に行うために、法令等に基づき現時点で積み立てておくべき必要額のことです。この額に対して実際の資産が足りているかが、基金の健全性を測る目安となります。

た行

ターゲットイヤーファンド

2050年」などの目標年(退職年など)を定め、その年に向けて自動的に株式(リスク高)から債券(リスク低)へ資産配分を変更してくれる投資信託です。自分でリバランスをする手間が省けるため、初心者にも適した商品です。

代議員会

会社側の代表と従業員側の代表(代議員)が集まり、基金の運営方針や予算・決算を決める最高意思決定機関です。労使双方の意見を反映させ、民主的に運営を行うための仕組みです。

退職所得控除

退職金や一時金を受け取る際に、税金の計算で適用される非常に大きな非課税枠のことです。勤続年数が長いほど控除額が増える仕組みになっており、一時金受け取りが選ばれる大きな理由の一つです。

脱退一時金

年金を受け取る資格(加入期間など)を満たさずに退職した場合などに、それまでの積立分を一時金として受け取るお金です。現金で受け取る以外に、他の制度に移換して将来の年金につなげる選択肢もあります。

脱退者

退職や定年などにより、企業年金基金の加入者資格を喪失した人のことです。

待期者

受給資格を満たして退職したものの、まだ支給開始年齢に達していないため、年金の受け取りを待っている人のことです。住所変更時は基金への連絡が必要です。

積立不足

運用環境の悪化などにより、将来払うべき年金の総額に対して、現在持っている年金資産が足りていない状態のことです。この状態が続くと、会社が「特別掛金」を支払って穴埋めをするなどの対策が取られます。

通算

転職などで複数の企業年金制度を渡り歩いた場合に、それぞれの加入期間を合計することです。これにより、一社での勤務期間が短くても、合算して年金の受給資格を得られるようになります。

投資信託

多くの投資家から集めたお金をひとつの大きな資金にまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資する金融商品です。少額からでも分散投資が可能で、個人でも利用しやすい運用手段です。

デフォルト商品

確定拠出年金(DC)において、加入者が期限までに運用商品の指図をしなかった場合に、自動的に購入される商品のことです。投資経験がない人を守るために設定されていますが、自分のリスク許容度に合っているか確認することが大切です。

特別掛金

年金資産が将来の支払額に対して不足している(積立不足)場合に、その不足を解消するために会社が追加で負担する掛金のことです。会社の責任で年金財政の健全化を図るための重要な仕組みです。

ディスクロージャー(情報開示)

基金の財政状態や運用状況などの情報を、加入者や受給者に公開することです。「年金だより」やホームページを通じて、透明性の高い運営状況を報告します。

な行

内部統制

業務におけるミスや不正を防ぎ、法令を遵守して正しく運営するための組織内ルールやチェック体制のことです。大切な年金資産を守るための「自己規律」の仕組みです。

年金

老後の生活資金として、定期的かつ継続的に受け取るお金のことです。公的年金と企業年金を組み合わせることで、より安定した老後生活を送ることが可能になります。

年金ALM

将来支払う年金(負債)の動きに合わせて、資産の運用方針を総合的に管理する手法です。単に収益を追うだけでなく、「支払い義務を果たすために最適な運用は何か」という視点でリスク管理を行います。

年金資産

将来の年金給付のために積み立てられ、運用されているお金(財産)のことです。会社の事業資金とは厳格に区分して管理されており、加入者の権利として守られています。

年金数理

確率や統計の手法を使って、将来の年金支払額や必要な積立額を計算する専門技術です。制度の長期的な安定性を保つための計算根拠となります。

年金証書

年金を受け取る権利があることを証明する重要書類です。裁定手続き完了後に発行され、支給額や期間が記載されています。各種手続きや再就職の際に提示を求められることがあります。

は行

パッシブ運用

日経平均株価などの指数(インデックス)と同じ値動きを目指す運用手法です。コンピュータによる機械的な運用が中心のため手数料が安く、市場平均並みの成績を確実に確保したい場合に適しています。

標準報酬

掛金や年金額を計算するベースとなる給与額のことです。実際の給与を一定の幅(等級)で区分することで、事務処理を簡素化しつつ公平な算定を行っています。

費用(信託報酬)

資産運用を委託している会社などに支払う手数料のことです。運用資産から日々差し引かれるため、長期の運用においては、この費用が低い商品を選ぶことが手取り額を増やすポイントになります。

分散投資

投資先を一つに集中させず、値動きの異なる複数の資産(国や種類)に分けて投資することです。特定の資産が値下がりしても他でカバーできるため、資産全体のリスクを減らす効果的な方法です。

ベンチマーク

運用の良し悪しを判断するための基準となる指標(TOPIXなど)です。運用担当者がこの基準をどれだけ上回ったかを見ることで、運用の実力を評価する「ものさし」として使われます。

ベスティング(受給権確定)

勤続年数などの条件を満たし、年金を受け取る権利が確定することです。例えば「勤続3年以上で権利確定」といったルールがあり、これを満たすと会社負担分の掛金も自分の年金資産として確保されます。

返還(返納)

計算ミスや手続きの遅れなどで多く支払われた年金を、基金に返すことです。

保証期間

金の受け取り開始から一定期間(例:15年や20年)、支払いが保証されている期間のことです。この期間中に受給者本人が亡くなった場合でも、残りの期間分の年金(または一時金)が遺族に支払われるため、「早く亡くなって損をする」ということがありません。

ポータビリティ(持ち運び)

転職や退職をした際に、それまでの年金資産を新しい会社の制度やiDeCoなどに移換できる仕組みのことです。雇用が流動化する現代において、個人の年金資産を守り育てるための重要な権利です。

ポイント制

勤続年数や職能資格などに応じて毎年「ポイント」を付与し、退職時にたまったポイントの合計で年金額を決める仕組みです。個人の貢献度が反映されやすく、自分の年金がいくらたまっているか分かりやすいのが特徴です。

ポイント単価

ポイント制において、1ポイントあたりいくらの金額になるかを定めた単価です。この単価に累積ポイントを掛けることで、給付額が算出されます。

ま行

マッチング拠出

企業型確定拠出年金(DC)において、会社が出す掛金に加え、加入者本人も給与から掛金を上乗せして拠出できる仕組みです。本人が出した掛金は全額所得控除となるため、老後資金を増やしながら節税もできるメリットがあります。

未支給給付

受給者が亡くなった際に、まだ受け取っていなかった(支払月が未到来だった)分の年金のことです。生計を同じくしていた遺族が請求することで受け取ることができます。

みなし退職日/算定日

実際の退職日とは別に、年金額計算上の基準日として設定される日のことです。事務処理上のルールとして、例えば「月途中の退職でも前月末を退職日とみなす」といった形で運用されることがあります。

や・ら・わ行

遺族給付

加入者や受給者が亡くなった際に、その遺族の生活を支えるために支払われる年金や一時金のことです。

予定利率

年金資産が将来どれくらい増えるかを見込んで設定された利率のことです。この利率が高いと現在の掛金負担は軽くなりますが、実際の運用成績が下回った場合に積立不足が生じるリスクもあります。

理事会

代議員会で選ばれた理事によって構成され、基金の具体的な業務執行を決定・監督する機関です。

利回り(運用利回り)

投資した金額に対して、どれくらいの利益が得られたかを示す割合です。企業年金では短期的な利回りだけでなく、長期的に目標とする利回りを達成できているかが重要視されます。

リスク

投資においては「危険」という意味ではなく、「結果が不確実であること(振れ幅)」を指します。大きく儲かる可能性もあれば大きく損する可能性もある状態を「リスクが高い」と言い、自分の許容できる範囲内でリスクを取ることが大切です。

リバランス

資産運用の過程で、相場変動により崩れた資産配分の割合を元に戻す調整のことです。値上がりした資産を売り、値下がりした資産を買うことで、当初想定したリスクの範囲内に収める効果があります。

流動性リスク

市場での取引量が少ないために、売りたい時に売れなかったり、極端に不利な価格でしか取引できなかったりするリスクのことです。

割引率

将来支払う予定の金額を、現在の価値に換算(割り引く)するために使う利率です。一般的に金利水準を参考に設定され、割引率が低くなると、現在の価値として必要な積立額(負債)が大きく計算される関係にあります。

英数字

ALM(Asset Liability Management)

日本語では「資産負債総合管理」と訳されます。将来支払う年金(負債)の額や時期を予測し、それに合わせて最も効率よく資産を運用するための管理手法です。単に高い収益を目指すだけでなく、「約束した年金を将来にわたって確実に支払う」ことを最優先に、無理のない運用計画を立てるためのリスク管理の要となります。

BCP(Business Continuity Plan)

「事業継続計画」のことです。大地震やシステム障害、感染症の流行などの緊急事態が発生しても、年金の支払いや給付の手続きといった重要業務を中断させない(または早期に復旧させる)ためにあらかじめ定めておく計画や対応マニュアルを指します。加入者の皆様の安心を守るための危機管理対策です。

CB(Cash Balance Plan)

「キャッシュバランスプラン」の略称です。確定給付企業年金(DB)の一種ですが、給付額を決める際の利息(再評価率)が、国債の利回りなどの市場金利に連動して変動する仕組みを取り入れています。市場環境に合わせて給付水準が自動的に調整されるため、制度の安定性が高く維持しやすいという特徴があるハイブリッド型の年金制度です。

DB(Defined Benefit Plan)

「確定給付企業年金」のことです。将来受け取る「給付額」があらかじめ算定式で決まっている(約束されている)制度です。運用の結果が良くても悪くても約束された額が支払われるため、加入者にとっては老後の計画が立てやすいというメリットがあります。運用のリスクは主に会社(基金)が負います。

DC(Defined Contribution Plan)

「確定拠出年金」のことです。会社(または個人)が毎月拠出する「掛金額」が決まっており、それを加入者自身が運用して、その結果によって将来受け取る額が決まる制度です。運用の成果次第で受取額が増減するため、加入者自身の運用知識や判断が重要になりますが、ポータビリティ(持ち運びやすさ)に優れているのが特徴です。

ESG(Environmental, Social, and Governance)

環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を取った言葉です。年金資産を運用する投資先を選ぶ際に、単に業績が良いだけでなく、環境問題への配慮や社会貢献、公正な経営を行っている企業を重視する考え方(ESG投資)です。こうした企業は長期的に成長が持続すると考えられており、世界的な投資の潮流となっています。

iDeCo(イデコ:individual-type Defined Contribution pension plan)

「個人型確定拠出年金」の愛称です。公的年金や企業年金に上乗せして、個人が自分で申し込み、掛金を出し、運用する私的年金制度です。掛金が全額所得控除になるなど強力な税制優遇があります。転職して企業年金(DB)の資格を失った場合などに、脱退一時金を受け取らずにiDeCoへ資産を移す(移換する)ことで、老後に向けた運用を継続することができます。

IPS(Investment Policy Statement)

「運用基本方針書」のことです。年金基金が資産運用を行うにあたっての目標(リターン)、許容するリスク、投資対象の配分比率などを定めた、いわば「運用の憲法」です。この方針書に基づいて計画的かつ規律ある運用が行われることで、担当者の独断や一時的な感情に左右されない安定した管理が可能になります。

NISA(ニーサ:Nippon Individual Savings Account)

「少額投資非課税制度」のことです。企業年金ではありませんが、個人の資産形成を国が支援する制度として重要です。通常、投資の利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座で運用した利益は無期限で非課税になります。企業年金やiDeCoと併用して、老後資金やライフイベント資金を準備する手段として広く利用されています。

REIT(リート:Real Estate Investment Trust)

「不動産投資信託」のことです。投資家から集めた資金でオフィスビルやマンション、商業施設などを購入し、そこから得られる賃料収入などを分配金として投資家に還元する金融商品です。株式と債券の中間的なリスク・リターン特性を持つと言われ、年金運用の分散投資先(オルタナティブ投資)の一つとして組み入れられることがあります。

RK(アールケー:Record Keeping)

確定拠出年金(DC)における「記録関連運営管理機関」のことです。加入者一人ひとりの口座の管理、掛金の入金記録、運用指図の取りまとめ、残高の通知、給付の裁定など、データの記録・管理を専門に行う機関です。DC制度のインフラを支える裏方の役割を担っています。

目次